津市で施工した戸建て住宅外壁塗装・付帯部塗装の施工事例です。
外壁塗装及び、軒天・雨樋・木部・鉄部など、付帯部全般の塗り替えも行いました。
化粧垂木(垂木現し)の軒天は、垂木と軒天井で塗料を使い分け耐候性と美観性を高めています。
外壁、付帯部にラジカル制御型シリコン塗料、木部には防虫防腐効果の高いキシラデコールを使用しました。
ページ下部では、今回の工事で使用した塗料の製品情報をまとめてあります。事例と併せて参考にしてください。
戸建て住宅|外壁、付帯部ラジカル制御型シリコン塗装、木部キシラデコール塗装
施工前
塗装面の色あせが全体的に目立ちます。南面バルコニー外壁及び木部塗装面の色あせが顕著な状態です。
施工後
外壁は高耐候ラジカル制御型塗料をご提案し、木部塗装は防虫防腐塗料キシラデコールで仕上げました。
施工データ
塗料メーカー |
エスケー化研(株) 大阪ガスケミカル(株) |
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使用塗料 | |
塗料名称 | 超耐候形水性ハイブリッドシリコン樹脂塗料 |
期待耐用年数 | 14~16年(外壁) |
施工箇所 | 外壁、付帯部 |
色調 | 外壁:22-80D 木部:ウォルナット |
施工メモ | 外壁ひび割れ補修サービス施工! |
施工前の状況
外壁の状況
外壁の既存塗膜は、チョーキング現象(塗膜粉化)が顕著な状態で、塗膜劣化の進行が著しい状態です。
軒天の状況
軒天に張られている木目調プリント合板は、木目が消えるほど劣化が著しく、剥離している状態です。
鉄部の状況
バルコニーの金属製手すりは、既存塗膜の色あせと部分的な塗膜剥離が顕著な状態です。
木部の状況
木製の面格子は色あせが顕著ですが、塗膜剥離などの著しい劣化は見られません。
施工中の状況
足場工事
工事初日に作業用の仮設足場を設置します。設置作業中の騒音については事前の近隣挨拶で丁寧に説明します。
塗料や洗浄水が近隣様に飛散しないように、飛散防止ネットを設置して足場の設置は終了です。
高圧洗浄
塗装工程前に、高圧洗浄で劣化した塗膜や水垢、苔などの汚染を丁寧に除去します。
高圧洗浄機はエンジン式の高水圧タイプを使用します。作業中の騒音については事前の近隣挨拶で丁寧に説明します。
ひび割れ補修
外壁のひび割れが数か所に発生しています。塗装工程に入る前に先行補修を行います。
補修箇所に密着用のプライマーを塗布後、シーリング材でひび割れを埋めておきます。
ひび割れ補修のシーリングは1~2日で硬化します。硬化後は外壁と同じ工程で塗装が可能です。
軒天木部と外壁の取り合い部など、微細なひび割れが発生している箇所も、丁寧に補修を行います。
シーリング材の選び方
塗装工事でノンブリードでないシーリング材を使用すると、ブリード現象という塗膜汚染が発生します。
塗装工事では、NBまたはノンブリードの表記があるシーリング材での施工が鉄則です。
塗装現場での使用に適したノンブリードタイプの変成シリコーンは、多くのメーカーで取り扱いがあります。
補修工事に使用するプライマー(下塗り)は、各メーカーで用意されている専用のプライマーを使用します。
ケレン作業
劣化の著しい軒天井のプリント合板は、高圧洗浄と手作業のペーパー研磨(ケレン作業)で下地を整えます。
劣化している雨戸の既存塗膜も、高圧洗浄に加え手作業のペーパー研磨で下地を整えておきます。
バルコニー手すりの古い塗膜は、金ベラを使って可能な範囲で除去します。(ケレン作業)
金ベラでのケレン作業終了後、ペーパー研磨を行うことで塗料の付着性も向上します。
養生工事
シーリング補修やケレン作業などの下地調整が終了したら、塗装しない範囲を汚さないための養生を行います。
外壁に取り付けられているエアコンホースなどは、塗装前に取り外しておき、復旧用のネジ穴は目印を残しておきます。
軒天と垂木は、種類の違う塗料を使い分けるので、マスキングテープで見切りをつけておきます。
軒天塗装の塗料で垂木を汚さないように、すべての垂木にマスキング養生を行いました。かなりの作業量です。
軒天塗装
塗装工程は軒天の塗装から行います。隅部は刷毛を使って先行塗りしておきます。天井部には付着性の高い防カビ塗料を使用します。
隅部の塗り残しが出ないようにマスキングテープにかぶせるくらい塗り込んでおきます。仕様の違う木部に塗料をつけないように四隅を刷毛で塗っておきます。
刷毛の先行塗りが終わったらローラーで広い部分を塗装していきます。細い目地の中も丁寧に塗っていきます。
天井部の1回目の塗装が終了した状態です。塗料が乾燥する翌日以降に2回目の塗装を行います。
天井部2回目の塗装も刷毛の先行塗りから行います。マスキングを頼りに隅部まで丁寧に塗装していきます。
刷毛の先行塗りが終わったら2回目のローラー塗装で仕上げていきます。
天井部が仕上ったらマスキング養生を撤去し、木部(垂木)に浸透型の防虫防腐塗料キシラデコールを塗装します。
1回目の塗装翌日に2回目の塗装を行います。天井際まで慎重に塗っていきます。
外壁塗装(下地処理)
通気口などに使用されているシリコーンシーラントは塗料を弾くので、塗装前に専用下地処理剤を塗布しておきます。
塗装用下地処理剤のペインター20は30分ほどで乾燥するので、同日に塗装工程に進むことができます。
外壁塗装
外壁にカチオン型クリヤーの下塗り材を塗布します。隅部は刷毛を使って先行塗りしておきます。
刷毛の先行塗りが一定範囲終わったら、広い面をローラーで塗装していきます。
下塗り塗装の翌日に、ラジカル制御型塗料を刷毛で先行塗りしていきます。中塗り塗装の工程です。
刷毛で隅部を塗装したらローラーで広い面を塗装します。ラジカル制御型塗料はコスパの高さで人気の塗料です。
中塗り塗装の翌日に上塗りを行います。中塗り同様に刷毛で隅部を先行塗りしていきます。
刷毛の先行塗りが終わったら、ローラーで広い面を仕上げていきます。3工程で外壁塗装を仕上げます。
付帯部塗装
錆の発生が見られるバルコニーの手すりは、耐候性の高い2液硬化型のエポキシ系さび止め塗料で下塗りします。
バルコニーの柱は、錆の発生など著しい劣化は見られませんが、耐候性を高めるためにさび止め塗装を行います。
2液硬化型塗料の注意点
今回使用するさび止め塗料《SKマイルドボーセイ》は主剤と硬化剤を既定の比率で調合して使用する2液硬化型塗料です。正確な調合を行うためにデジタル計量器を使用します。
既定の調合比を守らないと硬化不良を起こし塗料の性能が十分に発揮できません。計量が面倒なのか、おおよその感覚で調合する業者もいるようですが目分量での調合は論外です。
さび止め塗装の翌日以降に中塗り塗装を行います。耐候性の高いラジカル制御型塗料を使用しています。
中塗り塗装の翌日に、同じラジカル制御型塗料で上塗り塗装を行います。計3回塗りで仕上げます。
雨戸は劣化が軽度なのでラジカル制御型塗料の2回塗り仕上げです。刷毛を使って隅部の先行塗りを行います。
刷毛の先行塗りが終わったら、ローラーを使って広い面を塗装していきます。
中塗り塗装の翌日に、刷毛の先行塗りで隅部を塗装していきます。
刷毛の先行塗りが終わったら、ローラーで上塗り塗装を行い仕上げていきます。
耐候性の高い雨樋もラジカル制御型塗料の2回塗り仕上げです。刷毛とローラーを使って丁寧に塗装していきます。
中塗り塗装の翌日に、同じラジカル制御型塗料で上塗り塗装を行います。
足場解体
すべての工事が終了したら、施主様に仕上がりをご確認いただき足場解体の許可をいただきます。
一般的な戸建て住宅の場合、足場解体作業は通常1日間で終了します。
施工完了
製品情報
今回の工事で使用した塗料の種類をまとめてあります。
ラジカル制御型塗料(水性)
外壁の仕上げ塗りに使用

ラジカル制御型塗料(油性)
付帯部の仕上げ塗りに使用

キシラデコール
屋外木部の塗装に使用

下塗り塗料(水性)
外壁の下塗りに使用

さび止め塗料
鉄部の下塗りに使用

ペインター20
シリコーンシーラント処理

シーリング材
ひび割れの補修に使用

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