三重県三重郡川越町の、倉庫兼住居の外壁及び付帯部塗装の施工事例を掲載しています。
外壁塗装には、超耐久低汚染タイプのラジカル塗料を使用しています。
ページ下部では、今回の工事で使用した塗料の製品情報をまとめてあります。事例と併せて参考にしてください。
倉庫兼住居|外壁ラジカル塗装・付帯部シリコン塗装
施工前
20年以上塗装の塗り替えを行っていなかったとのことで、外壁材の下地が透けて見えるほど劣化が進行しています。美観だけでなく防水機能も完全に失っています。
施工後
塗装塗り替え工事は通常3回塗りで仕上げますが、外壁の劣化が激しいため合計4回塗りで施工しました。塗装プランは、高耐久ラジカル塗装プランです。
施工データ
塗料メーカー | エスケー化研(株) |
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使用塗料 | |
塗料名称 | 超耐候形水性ハイブリッドシリコン樹脂塗料 |
期待耐用年数 | 14~16年 |
施工箇所 | 外壁、雨戸、シャッター 他 |
色調 | 外壁:SR-103 付帯部:15-30B |
施工メモ | シーリング補修サービス施工! |
施工前の状況

1階倉庫入り口のシャッターに錆のような跡がありますが、これはボックス内から落ちてきた錆の鉄粉です。シャッター自体は経年による色あせが顕著な状態です。

雨の影響を受けにくいはずの屋根直下のシャッターBOXの状況。放置すると錆がどんどん進行してしまいますので、下塗りには耐久性の高いエポキシ樹脂のさび止め塗料を塗布します。

外壁材が固定用の釘を貫通し浮き上がっています。外壁塗膜の劣化が進行した際の顕著な例です。

外壁材の繋ぎ目周辺の破損が目立ちます。外壁の形状が保たれているように見えますが欠け落ちるのは時間の問題です。

外壁の一部が破損し欠け落ちています。破損の範囲が小さいのでシーリングで補修します。
施工中の状況
足場工事

工事初日の仮設足場設置の様子です。
出入り口のシャッター開閉に支障がないように、寸法を調整しながら組み立てていきます。

付帯部分の塗装も行いますので、建物の形状に合わせて足場板の高さを調整しています。
建物の周囲を囲むように設置することで足場の強度が安定します。

シャッター周辺は足場の開口を広めに確保しておきます。塗装を行う際は脚立を使用して作業します。

施工中の周囲への塗料飛散を防止するため、メッシュシートを隙間なく張り巡らしています。
高圧洗浄

高圧洗浄機の洗浄ガンには水圧調整ハンドルがついています。
片手で簡単に水圧調整ができるので、脆弱な外壁素材にダメージを与えないように丁寧に洗浄していきます。

外壁の劣化が激しかったので、既存塗膜は高圧洗浄でほぼすべて流れ落ちてしまいました。
画像で見えているのは旧塗膜の色ではなく外壁材の素地です。
シーリング工事

ひび割れ放置による不具合をなくすため、どんな小さなひび割れも見逃さずに補修します。
破損の範囲が大きくなると補修では対処できなくなります。

塗装作業を行う前に破損部の補修を入念に行います。この程度の破損ならシーリング補修で問題なく解決できます。
使用するシーリング材はノンブリード(NB)シーリングです。
シーリング施工後のブリード現象について
シーリング材には、ノンブリード(NB)タイプとそうでない製品がります。
ノンブリードタイプでないシーリング材の上に塗装すると、早い時期で塗装後1~2年後にはブリード汚染が発生します。
汚染の原因はシーリング材に含まれる可塑剤(かそざい)の影響ですが、塗装業者側にブリード汚染の知識がないと汚染現象を回避することはできません。

画像に見える黒ずんだ汚れがブリード現象による汚染です。施工後に粘着成分(可塑剤/かそざい)がにじみ出て、その上にほこりや水アカが定着してしまいます。

製品ラベルに「ノンブリードタイプ」または「NB」という表記がされているのがノンブリードタイプのシーリング材です。

外壁とシャッターBOX接続部の隙間をシーリングで補修します。どちらも塗装しますが、マスキングテープで見切りのラインを作っています。

シーリングが硬化する前にマスキングを撤去します。このラインは塗装すれば気にならなくなりますが、できる限り丁寧な仕上げこだわっています。
鉄部の下塗り

シャッターにはエポキシ樹脂の錆止め塗料を下塗りして錆の発生と進行を防止します。この状態で養生を貼り、中塗り・上塗りは外壁の塗装が終了してから塗装します。
養生工事

塗装しない部分にはビニールマスカーで養生しておきます。
地面には布製シートを敷きます。
外壁塗装

外壁の劣化が激しかったので、下塗り塗装は2回行いました。
外壁の劣化状態に応じて、最良の施工プランを提案いたします。

2度の下塗りで下地が整っていますので、中塗り塗装でしっかり着色できています。上塗り塗装でさらに塗膜の厚みを確保します。

細部や目地の塗装は刷毛を使って先行塗りし、広い面はローラーを使って塗装します。

外壁の上塗り塗装中です。塗料は乾燥すると色が濃くなる性質ですので、塗忘れが起こることはありません。
付帯部の塗装

シャッターの中塗り作業中の様子です。溝の隙間は刷毛で塗装し、平面部はローラーを使って塗装していきます。
速乾性を使用しますが上塗りは後日行います。

塗料の乾燥時間を厳守することで塗膜が硬化し、耐久性の高い仕上がりになります。下塗り、中塗り、上塗りの工程間で乾燥時間を厳守するのが高品質施工の条件です。

外壁下部の水切り板金は外壁と色分けして仕上げています。あまり目につかない部分かもわかりませんが、外壁色と分けて塗装するとデザイン性が向上します。

付帯部の小庇部分は上下で色分けをして塗装すると美しい仕上がりになります。同じ金属下地ですが、塗り分けすることでデザイン性が向上します。

木部の塗装は劣化が激しく木材下地が露出しています。

木部は木材用防虫防腐剤キシラデコールで塗装します。

キシラデコールは浸透性の塗料なので塗膜剥離は起こりません。
施工完了



外壁・鉄部が激しく劣化していましたが、下塗りの回数を増やしたり、錆止め塗装を行うことで劣化の進行を防ぐことができます。

今回使用したラジカル塗料の期待耐用年数は15年間です。ハイグレードのフッ素塗料には及びませんが、費用対効果に優れるおすすめプランです。
製品情報
今回の工事で使用した塗料の種類をまとめてあります。
シーリング材
破損部の補修に使用

下塗り塗料
外壁の下塗りに使用

ラジカル塗料
外壁の仕上げ塗りに使用

さび止め塗料
鉄部の下塗りに使用

シリコン塗料
鉄部の仕上げ塗りに使用

キシラデコール
木部の仕上げ塗りに使用
