三重県津市の2階建てアパート外壁塗装・付帯部塗装の施工事例を掲載しています。
外壁と鉄部には、2液硬化型のフッ素樹脂塗料を使用し抜群の耐久性と低汚染を実現しています。
外壁目地シーリング、軒先破損部のシーリング補修など付帯工事の事例も掲載しています。
ページ下部では、今回使用した塗料の製品情報をまとめてあります。事例と併せて参考にしてください。
2階建てアパート|外壁及び付帯部のフッ素塗装
施工前
付帯部鼻隠しの部分的な破損と、外壁・鉄部ともに塗膜の劣化が顕著な状態です。外部昇降階段の錆の進行が著しい状態です。
施工後
オーナー様のご要望で、外壁、付帯部全個所をフッ素塗装で施工しています。外壁・鉄部は3回塗りで雨樋のみ2階塗り施工です。
施工データ
塗料メーカー | エスケー化研(株) |
---|---|
使用塗料 | |
塗料名称 | 超低汚染型水性ふっ素樹脂塗料 |
期待耐用年数 | 15~20年 |
施工箇所 | 外壁、外部階段、パラペット、雨樋、雨戸 |
色調 | 外壁:SR-113 階段、雨樋・雨戸:15-30B |
施工メモ | 付帯部補修サービス施工! |
施行前の状況
外壁塗膜の状態は、艶引け退色とチョーキングが顕著です。塗膜剥離などは発生していません。
目地シーリングは塗装済みなので劣化はほぼ見られません。塗膜のひび割れは増し打ち施工を行います。
雨戸は旧塗膜(塗装)の若干の剥離がありますが、状態は軽度で錆の発生などはありません。
鼻隠しに破損している箇所があります。破損範囲が小面積なのでシーリング補修で対応可能です。
シーリングの上に塗料を塗る場合は、ノンブリード型のシーリング材で施工します。 ノンブリード型でないシーリング材に塗装すると、塗膜表面にブリード現象という粘着汚染が起こります。
黒ずんだ筋状の範囲がブリード汚染です。にじみ出た可塑剤という成分に空気中の汚染が定着します。
ノンブリードタイプのシーリング材には、「ノンブリード」または「NB」と記載がされています。
外部昇降階段は塗膜の劣化が進行し、錆が発生しています。ペーパー処理で錆を撤去し下地を整えます。
階段踊り場の裏側は錆の進行が著しく、旧塗膜(塗装)の剥離が発生している箇所が多くあります。
施行中の状況
足場工事
建物は戸建て住宅より大きいですが、仮設足場とメッシュシートの設置は1日間で終了しました。
高圧洗浄
高圧洗浄に使用する機会は、高水圧対応のエンジン式なので頑固な汚染や古い塗装(塗膜)を簡単に除去できます。
高圧洗浄機を使用して、旧塗膜のチョーキングやコケ・藻などの汚染を丁寧に除去していきます。
高圧洗浄では塗装する範囲だけでなく、サッシや水垢汚染など建物全体を洗浄します。
チョーキングはもちろん、劣化して浮いている塗膜なども高圧洗浄でできる限り除去しておきます。
踊り場裏面のように入り組んだ形状でも、洗浄機を使えば隅々まできれいに洗浄することが可能です。
水垢汚染で真っ黒になっていた踏板(踏み面)は、苔のぬめりも取れてきれいに洗浄できました。
ケレン・シーリング
劣化した旧塗膜の除去は、高圧洗浄に加えて手作業でも行い塗装下地の状態を整えます。
墨部まで丁寧にケレンを行うことで、新規塗装の密着性が高まり耐久性が向上します。
外壁目地のひび割れは、マスキング後プライマーを塗布し、ノンブリードシーリングを充てんします。
シーリング材は硬化が早いので充填後速やかにヘラで均して仕上げ、マスキングを撤去しておきます。
破損部補修の鼻隠しは金属製なので、シーリング材は下地に対応した金属用の材料を使用します。
板金補修に比べると不格好ですが、塗装すれば耐候性に問題はありません。同色なので補修後も目立ちません。
養生工事
塗装しないサッシなどの付帯部は、塗料飛散を防ぐためにビニールで養生を行います。
外壁塗装
塗膜の土台となる下塗りは均等にたっぷり塗布します。今回は厚膜タイプの下地調整塗材を使用します。
厚膜タイプの下塗り材は、経年劣化の進行した脆弱な下地に塗布することで修復効果を発揮します。
隅部などローラーで塗りにくい個所を刷毛で先行塗りし、広い面をローラーで塗装します。
中塗りは下塗り材が見えなくなる量を塗布することで、十分な膜厚を確保できていると確認できます。
中塗りと上塗りは同じ塗料を使用します。塗膜に厚み(膜厚)をつけるため塗装工程は1日1工程とします。
塗料は乾燥後に色が濃くなる性質なので、同じ塗料を塗り重ねる際、塗り忘れが起こることはありません。
3工程を延べ3日間かけて行うことで、3層の塗膜を形成すると同時に艶度も増していきます。
上塗り工程の次に付帯部分の塗装です。この時点でサッシなどのビニールはできる限り撤去しておきます。
付帯部の塗装
錆びの進行が顕著な階段鉄部は、2液硬化型エポキシ樹脂のさび止め塗料で下地を強化します。
速乾性塗料ですが、塗膜の層を確実に形成させるために1日1工程で中塗りは翌日に行います。
鎧形状で段差の深い雨戸は、ローラーで塗装しにくいのでスプレーガンで吹き付け塗装を行います。
吹き付け塗装を行う際は、周囲に塗料が飛散しないようにビニールマスカーで養生を行います。
手すりなどの細物は隅部を刷毛で塗装した後、コンパクトタイプのローラーで塗装します。
吹き付け塗装は、塗料が流れて垂れないように、均等な膜厚を意識して塗料を吹き付けていきます。
階段は塗装面積が少ないわりに、形状が複雑なので刷毛とローラーを使い分けて丁寧に仕上げます。
鎧状の雨戸は下方向と上方向から往復するように吹き付けることで、吹き忘れをなくすことができます。
雨樋は耐久性の高い塩ビ製品なので、上塗り塗料を2回塗装して仕上げます。
雨樋は2工程ですが、下塗り・上塗りの2層の塗膜で耐久性は十分です。
施工完了
製品情報
今回の工事で使用した塗料の種類をまとめてあります。
シーリング材
外壁目地増し打ちに使用

シーリング材
鼻隠しの補修に使用

さび止め塗料
鉄部の下塗りに使用

下地調整塗材
外壁の下塗りに使用

フッ素塗料(油性)
付帯部の仕上げ塗りに使用

フッ素塗料(水性)
外壁の仕上げ塗りに使用
