三重県津市の戸建て住宅外壁塗装・屋根塗装・付帯部塗装の施工事例です。
外壁モルタル下地吹付仕上げにカラーベスト屋根の形状で、雨樋、破風板、雨戸など付帯部もすべて塗り替えます。
見積り提案は、屋根フッ素塗装も提出しましたが、施主様のご要望でエスケー化研プレミアムシリーズでの総塗り替えプランです。
ページ下部では、今回の工事で使用した塗料の製品情報をまとめてあります。事例と併せて参考にしてください。
戸建て住宅|外壁、屋根、付帯部のラジカル塗装
施工前
外壁は、チョーキングが顕著で、ひび割れが多く発生しています。屋根の旧塗膜は、高圧洗浄でほぼすべて剥がれ落ちてしまうほどの状態です。
施工後
厚膜タイプの下塗り塗材とラジカル塗装の3工程で施工し、耐久と美観が大きく向上しました。色調はアイボリーとブラウンでまとめました。
施工データ
塗料メーカー | エスケー化研(株) |
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使用塗料 | |
塗料名称 | 超耐候形水性ハイブリッドシリコン樹脂塗料 |
期待耐用年数 | 14~16年(外壁) |
施工箇所 | 外壁、屋根、付帯部 |
色調 | 外壁:SR-111・屋根:RC-119 |
施工メモ | 屋根4回塗り!下塗り1工程サービス施工! |
施工前の状況
外壁のクラック

外壁にはクラック(ひび割れ)が数か所に発生していますので、塗装前にノンブリードシーリングで補修しておきます。エアコンホース引き込み口のパテも劣化が激しいので、新しいパテに交換しておきます。
外壁のチョーキング現象

外壁の塗装は、色あせとチョーキングが顕著な状態です。外壁を掌で軽くこすっただけで、チョークのような粉がつく状態です。粉化した塗膜を高圧洗浄でしっかり除去することで、下塗り材の密着性が高まります。
屋根の汚染

屋根は経年劣化による色あせと苔の汚染が顕著です。屋根材は一般住宅で多く使われるカラーベストですが、見積り点検時に掌で軽くこするだけで下地が現れる状態でしたので、高圧洗浄で塗膜の大半が流れ落ちてしまうと思われます。
施工中の状況
足場工事

仮設足場設置完了の様子です。足場工事の作業中は金属の打設音が発生しますので、着工日数日前に近隣様ご挨拶を行い丁寧に説明させていただきご了解をいただきます。
エアコンホース(パテ)の補修

通常は足場工事設置翌日に高圧洗浄を行いますが、こちらはエアコンホース引き込み口から洗浄の水が入ってしまうので、パテを先行補修しておきます。
屋根笠木板金

屋根の笠木板金の釘は、塗り替え工事の際緩んでいることがほとんどです。緩んでいる箇所は元通り打ち込んでおき、抜け落ちている箇所があれば新規に取り付けておきます。
さび止め塗装

2回塗り塗装で見積もっている付帯部ですが、錆びている箇所はさび止め塗料を塗布しておきます。補修範囲の塗装は積極的にサービス施工致します。
高圧洗浄

エンジン式高圧洗浄機を使用して外壁、屋根、付帯部分を洗浄します。エンジン式の洗浄機は高い洗浄力があり、チョーキング、コケ、水垢などを簡単に除去することができます。塗装箇所以外のサッシや基礎部分、駐車場の床も洗浄していきます。

高圧洗浄ガン(ノズル)は、回転噴射のトルネードタイプと直噴タイプの2種類を用意しておきます。
屋根のコケが直噴で除去しにくい場合に、強力型のトルネードノズルを使用します。

新設から10年以上塗装していないカラーベストの場合、高圧洗浄で塗膜の大半が取れてしまいます。屋根材に下塗り塗料が吸収されることがよくありますので、下塗り工程は2回塗りです。

外壁の高圧洗浄施工中です。洗浄ガンに水圧調整装置を付けてありますので、付着している汚染の状態に応じて強弱を調整しながら洗浄していきます。
シーリング工事

外壁はモルタル下地ですので、シーリングの劣化というよりは、外壁クラックの状態に近いひび割れが起きています。プライマーを塗布して、増し打ち工法で補修します。

シーリング補修後です。使用するシーリング材は塗膜汚染の発生しないノンブリードタイプです。塗装工事の際は必ずノンブリードタイプを使用するのが鉄則です。

屋根材が欠落破損しています。小面積の破損なので、この状態でシーリング補修すれば機能的に問題ありません。

屋根材のシーリング補修後です。破損している範囲より少し大きめにシーリングを充てんしておきます。
シーリング材の種類について
ノンブリードタイプでないシーリング材に塗装すると、早い時期では施工後1~2年でブリード現象が発生し、塗膜表面が醜く汚染されてしまいます。見積書や施工内訳書にノンブリードの記載がない場合は、業者に確認してみてください。
ノンブリードタイプが用意されている建材メーカーは多くあるので、ブリードの知識さえあれば材料の選択を間違えることはありません。
ブリード現象の詳細は以下のリンクから。

施工中の状況(塗装工程)
養生工事

塗装しない範囲はビニールでカバーします。サッシを養生している期間は窓の開閉ができないなどご不便をおかけしますが、通常は外壁の塗装が完了した時点で窓の養生は撤去します。

エアコンの室外機は専用のメッシュカバーで養生しますので常に使用できる状態です。空気の吸い込み循環に支障がないカバーですが作業中以外は取り外しておきます。
外壁塗装

外壁の下塗り塗装施工中です。隅部や養生の際はローラーで塗り込まず刷毛を使って先行塗りしていきます。今回使用する下塗りはフィーラーという下地調整塗材です。

隅部の刷毛塗りが一定範囲終わったら、広い面はローラーを使って塗装していきます。下塗りは既存の塗装色が見えなくなる程度まで塗りつけるのがベストです。

中塗り塗装も刷毛の先行塗りとローラーで塗装していきます。下塗り塗材は速乾性ですが同日に2工程は行わず、中塗りは下塗り塗装の翌日に行い確実に2層分の塗膜を確保します。

中塗りのローラー塗装中です。中塗りと上塗りは同じ塗料を使用するのが通常です。下塗り同様に、下塗りの塗膜が透けない程度まで厚みを付けて塗装していきます。

外壁上塗りの刷毛先行塗りの様子です。画像では見にくいですが、乾燥すると色が濃くなるのが塗料の性質ですので、同じ塗料の重ね塗りで塗残しが起こることはありません。

外壁上塗りローラー塗装の様子です。一定範囲の刷毛の先行塗りが終わったらローラーに持ち替えて同時進行で仕上げます。1日1工程を基準に塗膜の層を重ね上塗り時で3層の塗膜がつきます。

3工程延べ3日間で外壁の塗装が終了しました。玄関扉は開閉、施錠できるように養生してありますが、塗装が仕上がった時点で速やかに撤去します。
付帯部塗装

塗料の密着性を高めるためにペーパーで微細な傷をつけます。
塗料を食いつかせるために凸凹を付ける「足付け作業」です。

雨戸の刷毛先行塗りの塗装中です。覗かなければ見えないような狭少部も刷毛を使って丁寧に塗装していきます。

鎧(よろい)雨戸は塗料がたれやすい形状なので、外壁の塗装より小さいサイズのローラーで塗装します。

雨戸仕上げの刷毛先行塗りの様子です。雨戸も1日1工程の塗装で塗膜の層を確保しますので、延べ2日間で仕上げます。

雨戸のローラー塗装上塗りの様子です。1日1工程の塗装で塗膜の層を重ねると仕上がりの艶度も格段に良くなります。

雨樋は茶系からアイボリー系の色にイメージチェンジです。製品として耐久性の高い雨樋ですが、塗装しておくと美観と耐久の向上に貢献します。

雨樋の塗装も1日1工程です。鼻隠しの隙間など、覗き込なければ見えないような狭小な範囲も、細い刷毛を使って丁寧に仕上げていきます。
屋根塗装

屋根の塗装も外壁や付帯部と同じく隅部は刷毛で先行塗りしておきます。

刷毛の先行塗りを行いながら広い面はローラーで塗装します。今回は下塗りを2回行いますので同じ工程を繰り返します。

屋根の中塗り先行塗りの様子です。下塗り塗装を2度行っているので吸い込みもなくなり塗膜の厚みも確保できています。さらに同じ塗料で上塗りを行っていきます。

中塗りローラー塗装の様子です。既設は黒色の色調でしたが施主様のご希望はチャコールグレーです。

屋根塗装の上塗り先行塗りの様子です。下塗り2回塗りと合わせて屋根は4回塗りですがすべて刷毛とローラーを持ち換え隅部まで丁寧に塗装していきます。

屋根塗装の上塗りまで4工程ですが、手間を惜しまず何度も重ね塗りすることで美しい仕上がりと耐久性を実現することができます。

今回使用した屋根用塗料は、主剤と硬化剤を混ぜて使用する2液硬化型です。調合後は数時間で硬化してしまうので一定量をこまめに計量しながら作業をすすめます。
足場工事(解体)

塗装作業が終了したら、施主様に仕上がりを確認していただき、足場解体の許可をいただきます。こちらの都合で足場解体へ進めることは致しません。

施主様に仕上がりをご確認いただいたのちに足場の解体へと進みます。足場の解体作業時も金属の打設音がしますので、着工前の近隣ご挨拶の際丁寧に説明をしておきます。
施工完了






製品情報
今回の工事で使用した塗料の種類をまとめてあります。
ラジカル塗料(水性)
外壁の仕上げ塗りに使用

ラジカル塗料(油性)
付帯部の仕上げ塗りに使用

ラジカル屋根塗料
屋根の仕上げ塗りに使用

下地調整塗材
外壁の下塗りに使用

下塗り塗料
屋根の下塗りに使用

シーリング材
ひび割れの補修に使用
